ゲームをすることは認知能力やクリエイティブ性を高めるなど、いろいろなメリットが報告されていますが、ゲーム障害というマイナスの面もあることをご存じでしょうか?
簡単に言うとゲームに対して中毒になっている状態です。このページではゲーム障害と長時間ゲームをすることによる悪影響についてお話します。
ゲーム障害とはどのようなものか
一時期ゲーム脳という言葉が流行りましたが、これとは違います。2018年6月にWHOによって正式に精神疾患として登録された病気です。この病気は一言でいうとゲームに対して依存症がある状態を指します。具体的には次の3つの特徴が見られます。
①プレイ時間や頻度、ゲームの開始や終了などに関してコントロールができない。
②日常生活での様々な行いの何よりもゲームを優先する。
③何らかの問題が起きてるにも関わらずゲームをし続けたりさらにエスカレートする。
複数の特徴が見られたり明らかに問題がある場合を除き、ゲーム障害かそうでないかの判断は少なくとも12ヵ月もの期間が必要だとされています。
長時間プレイする=ゲーム障害ではない
例えば1日に8時間ゲームをするからと言ってその人がゲーム障害であるとは断定できません。まずこの病気は、自分をコントロールできず、リアルに何らかの支障が出てしまうことを問題としているものです。
学生を対象としたある調査で、普段長時間ゲームする人でも試験準備期間にはプレイ時間が少なかったという人は学業成績に悪影響はなかったという結果が出ました。こういった人は自分をコントロールできていて、学業成績というリアルの問題もクリアできているのでゲーム障害とは言えません。
長時間ゲームすること自体に罪悪感を感じると悪影響が出やすい
人によっては長時間ゲームをすることに罪悪感を感じていたりします。理由としては「ゲームは悪いものだ」「こんなことする人は時間を浪費している」などといった意見が頭にあるからです。
ですが、長時間ゲームしていても何も問題が出ていないのに罪悪感を感じてしまうと、そのことのほうが悪影響をもたらしてしまいます。健康に悪い習慣を持っている人で「これは体に悪いことなんだよなぁ…」と自分を責めながらその習慣を続けているとより悪い影響が出ることと一緒です。
長時間ゲームすること自体には罪悪感を感じなくていいのです。ただしそのことで何か問題が生じているという場合は対処が必要ですし、現在問題がなくとも将来のリスクはあります。
長時間プレイはリスクもあるし若い人は特に注意が必要
どんなジャンルをプレイするかにもよりますが、長時間のプレイはゲーム障害になる要因となりえます。
特にFPS(一人称視点のシューティングゲーム)は長時間プレイすることによって脳の海馬の灰白質が減少し、結果アルツハイマーのリスクが高まると報告されています。
また、ゲームをするときは基本的に座り続けますよね?同じ姿勢をとっていると血行が悪くなり、エネルギー消費も少ないので健康に悪いことが知られています。軽い運動やコーヒーブレイクなどを合間に取ることをおすすめします。
長時間プレイは特に子どもに影響が大きく、言語機能が低下するなどという研究結果もあります。また、子どものほうが必要な睡眠時間が長いのですが、長時間ゲームに時間を費やすことでそれが短くなってしまうケースもあり、大人よりも注意が必要でしょう。
以上です。長時間ゲームするのは絶対悪いとは言えませんが、できればゲーム以外でも何か楽しめることを見つけましょう。
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